![]() ロンドン生まれロンドン育ち。ワインのバイヤーやシェフを経て、Hakkasanグループのレストランマネージャーなどを歴任し、現在はHakkasanグループのワインの統括を担当。 勤務先:Hakkasan Group |
クリスティンさんの勤務先であるハッカサン(Hakkasan)は、2001年にモダン広東料理店としてロンドンで開業。その後、世界中に店舗を展開し、様々な料理を提供しています。ハッカサンのハッカは、中国の「客屋」に由来し、その客屋の家庭料理を指しています。サンは、日本語で名前の後に使用される「さん」で、「家庭料理は尊敬されるべきもの」という意味を込めてつけられています。
開業にあたり、当時は中華料理を食べながらワインを飲むという人が存在しない中、クリスティンさんはハッカサングループ創立者のアラン・ヤウ氏よりワインリストを依頼され、その仕事が大成功したことがきっかけで、現在に至るまでの17年間勤務しています。
ハッカサングループのレストランは、深い青のガラスと、重厚な木の質感を活かした仕切りや格子を用いて洗練されたインテリアと、お香の香りが漂う空間が特徴です。また、ユニフォームはすべてデザイナーによって仕立てられています。
「社内ではスタッフ向けに、ワイン、日本酒、スピリッツのトレーニングを実施している他、バーテンダーやソムリエには、国際唎酒師を取得させています。また、その他にも、サービス方法や販売スキル、そして毎週議題を変えて様々なアルコール類のトレーニングも行っています」とクリスティンさん。
日本酒はハッカサンに25種、グループ内のヤウアチャ(Yauatcha)に7種と、酒の花(Sake no Hana)に50種を常備。品揃えは協力的なインポーターをはじめ、現地での試飲会や日本酒関係のイベントで情報を仕入れたり 、また、IWCの審査員を務めていることで珍しい銘柄を知る機会が多かったりすることで、増やしているとのこと。
「テーブルには常に何種類かの料理が並んでいるため、単一の料理とのマリアージュは提案していませんが、スタッフは理解を深める必要があるため、毎週火曜に試飲会を設け、相性体験を行っています」
かねてからロンドンで日本酒を学べる機関ができないかと期待していたクリスティンさん。開催が決まり、更には講師が以前から交流があり尊敬していたという大久保里美氏(SSI INT’L公認講師/ Enshu Limited 代表)と知った時は、喜びは倍増だったそうです。
「日本酒についてとても興味深いことは、その歴史です。以前は日本の歴史自体についてもほとんど知る機会はありませんでした。実際に学んでみると想像以上に魅惑的な世界であることがわかりました」
資格取得にあたっては、日本語の多さに一番苦労しましたが、苦労した分の満足度は高く、確かな知識を得られたことで、お客様に日本酒を説明するスキルが大きく向上したことを実感しています。
Address:23 St James’s Street, London, SW1A 1HA
Tel:020-7925-8988
http://www.sakenohana.com
営業時間:12:00 ~ 15:00 / 18:00 ~ 23:00
席数:120席
(2019年1月現在)